神名ではじめる異世界攻略 屍を越えていこうよ

著:佐々原史緒 イラスト:三弥カズトモ

竜と英雄、無敵の名を持つ少年の異世界冒険譚!!

ある日突然、学校が謎の霧に包まれて封鎖されてしまった。竜崎時雨人は、憧れの先輩が取り残されていることを知り、無謀にもひとりで突入するが——そこはモンスターが跋扈する異世界の迷宮となっていた!いったい誰が、なんの目的でこの迷宮を作ったのか——!?

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迷宮に突入早々、モンスターに襲われた時雨人の前に、異世界の少女イファが現れる。モンスターに襲われるイファの姿に憧れの先輩の姿を重ねた時雨人が、決意を込めて放った攻撃は、竜となってモンスターを引き裂いた。それは、時雨人の名前「竜崎」の力だった。

イファの世界では、名前は神に授けられる。生まれつき体のどこかに刻まれた印、《令印》が、名前と能力を決めるのだという。その能力を極めていくと、朱色の線《階位》が体に浮かぶ。力を極めれば極めるほど線の数は増えていくのだ。時雨人は、竜殺しの英雄にちなんだ自分の名前が嫌いだった。だが、今はその名前と苗字の「竜」が力になると知って、時雨人は決意する。あの人にもう一度逢うために、俺は竜にでも英雄にでもなってやる——!

令印(名前)が持つ力とは

  • 竜崎時雨人

    まともに読めない変わった名前が嫌で、ふだんは「シグル」と名乗っている。弓道部の先輩、在原真美加を一途に慕っていることで学校中に知られている。

    竜崎
    竜を召喚することができる。
    時雨人
    英雄ジークフリートの北欧語読み。竜殺しの力がある。
  • イファ・イルファ・イルツァーン

    異世界カナーン最大の王国の王太女。叡智の力であらゆる情報体から知識を瞬時に吸収することができるため、導きの姫君と呼ばれている。

    イファ
    叡智の力。
    イルファ
    翼の力。飛ぶことができる。
    イルツァーン
    治癒の力。
  • 一条剣也

    時雨人の中学時代からの後輩。皮肉屋で毒舌家だがまっすぐな性格の知性派。

    剣
    多種多様の刀剣を生成し、操ることができる。
  • 薬袋心春

    剣也の幼なじみで心優しい少女。

    薬袋
    触れて念じたものが、薬になる。
  • 在原真美加

    綺麗で神秘的だと有名だった、弓道部の3年生。迷宮内で傷や空腹を癒やす泉を発見したが、いつの間にか姿を消してしまったらしい。

    ???

いろいろネーム! 教えてイファ先生

シグル「『このダンジョンでは名前によって持てる能力が違う』と言われても、正直、よく判らんって感じなんだが」

イファ「そなたの場合は、すごーく判りやすかろうが。姓が竜崎だから竜を操れる。まっこと明快そのものよ。ま、獣の名の奴が迷宮内で生き残りがちだったのは、この判りやすさのおかげと言っていいかもしれぬが」

シグル「じゃあさ、うちのクラスに3人も鈴木がいたけど、あいつらだったらどうなるんだ?」

イファ「それは概念の捉え方次第かのー」

シグル「出た、概念! いきなり抽象的!」

イファ「シグルは鈴木という名を聞いて何を想像する?」

シグル「鈴がいっぱいついててシャンシャン鳴ってる木」

イファ「それよ。ただ『鈴がいっぱい』では、サバイバルの役には立たぬな。が、その『鳴ってる』ところを利用して戦えと言われたらどうする?」

シグル「えーと、もっとシャンシャンして相手が攻撃に集中できないようにする、とか?」

イファ「そうそう。もっともっと突き詰め己を磨けば、音そのものを武器にすることもできるな。ソニックブームを出すとかのう」

シグル「なるほどー。じゃあ、田中さんとかは?」

イファ「迷宮内には田がない故、活用が難しいかもしれぬ。が、中という言葉を『中央』と捉えれば、その周囲に己特有の空間を作ったりできるやもしれん」

シグル「めっちゃ苦しくないか、それ?」

イファ「そこが訓練のしどころ、階位の得どころだな。カナーンでは己の名を深く知ることが己の人生を知ることと言われておる」

シグル「はー」

イファ「そもそも、我々の世界の名はそなたらよりずっと抽象的なのよ。『奮う者』という名で武人になったり、『結ぶ者』という名で魔法陣を張ったりできるようにしていくのじゃから」

シグル「じゃあ、千葉さんって名だったら、葉っぱをたくさん出して木の葉隠れの術〜!とやったり植物をすごい増やしたり、頑張れば両方できるようになるのか?」

イファ「おうよ、すべては本人の鍛練と想像力次第であるな。それと、日本の漢字は元々、絵からイメージされて作られたと聞くからの、その『文字の元の絵』を広げることも可能かと思うぞ」

シグル「漢字の元って、『人という字は人間が支え合ってる形が字になった』とか、そういうのか?」

イファ「それは俗説で、実際には人間がひとりで立っているところが元らしいが」

シグル「えっ、なんか辛い。意味、まるで反対じゃないか……」

イファ「例を挙げると『信』。これのつく名の者は多かろう?」

シグル「あー、いっぱいいるな。信じるっていい意味だし。俺の親戚に信宏さんてのと信枝さんっている。読みやすさぶっちぎりでいつも羨ましかったわ」

イファ「きらきらネームで苦労してきた者だからこその感想じゃの。が、あの『信』な、偽証した者の口を刃で割く、という絵が大元ということであるから、その概念を広げていけば戦場でもきっとお役立ちの立派な武器に」

シグル「現代と昔でイメージ違い過ぎないかっ? 途端に血なまぐさい!」

イファ「他にもけっこうこの類いはあるようだからのー。たとえば『爽』。これの×の部分はそもそも」

シグル「あっ、もういいです。そのへんでいいですっ」

イファ「何故止める!? とにかく己の名についてよく知り、想像力を高めることが何よりも大事なのじゃ!  生き残りたければもっと勉強をせい勉強を」

シグル「本物の先生みたいなこと言い出しやがって面倒くさいな、もう! 俺はそれよりも腹いっぱいになりそうな名前がいいよ。焼き肉さんとか拉麺さんとかに是非いて欲しい」

イファ「ならば、木から人肉を吊るした絵が元となった文字がある故、それを−−−」

シグル「だから、その路線はもういいってば……!」

コメント

佐々原史緒先生

長いことあたためていた物語を、平成も末になってきたいま蔵から出せることになりまして、書き手が一番驚いております。異世界と現実世界が混じってしまったとき「常識」もまるで変わってしまう。名前が能力のキーとなる本作世界では、日頃やや浮いてる珍名少年シグルくんも立派な勇者……が、やはりしょせん佐々原主人公ですので、何かと苦労しております。迷宮、死のサバイバル、そしてラブといろいろつまった彼の旅を、みなさま応援してあげてくださいね!

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